みのりちゃんはカンジ先輩に向き直り、いたずらっぽく言った。

「ね、カンジさん、もしかしてとうとう彼女できたの?」

みのりちゃんの質問に、カンジ先輩は慌てて否定した。

「違うよ。真奈美は、サークルの後輩。

今日は、スキー合宿で使うゲームの景品の買出しに一緒に行っただけだよ。

真奈美にはちゃんと彼氏がいるよ。

俺の彼女なんて言ったら、申し訳ないよ」

それを聞いて今度は私が慌てた。

「え、私、彼氏なんていませんよ!」

すると、カンジ先輩は心底意外そうな表情になった。

「あれ?真奈美、健太と付き合ってるんじゃないの?」

えーーーっ?

私はブンブンと首を振った。

「健太は仲のいいクラスメートっていうだけですよ。
健太には他の大学に彼女いますし」