かすみ草の夢

私がそんなことを思い出していると、カンジ先輩が突然、私の目の前でパチンッと指を鳴らした。

「きゃっ!」

「起きてるか~?」

「はい、起きてます!」

カンジ先輩は笑いながら、私の顔を覗き込んできた。

うわ、そんな近くで見られたら恥ずかしいよ!

勝手にドキドキしている私の目の前に、カンジ先輩は両手を持ちあげて見せた。

「これとこれ、真奈美ならどっちがいい?」

カンジ先輩が持っていたのは、携帯ストラップ。

ただし、当然普通のチャームじゃない。

1つは、ゾンビ、もう一つはゴキブリ。

「えー、いやぁーーっ」

私が思い切り顔をしかめると、カンジ先輩はニヤニヤ喜び、両方ともカゴに入れた。

今回のビンゴ、私、司会側でよかった…