かすみ草の夢

カンジ先輩が席を立ち、私に手を差し伸べた。

その手を取り、私も立ち上がった。

2人で窓際に行き、降り続く雪を眺めた。

カンジ先輩は握った私の手を離し、肩に腕を回した。

「寒くないか?」

「大丈夫です」

「寒いって言ってくれたら嬉しいんだけど」

「え?」

私はカンジ先輩を見上げた。

カンジ先輩は、両腕で私を抱き寄せた。

急に抱きしめられ、心臓がドキドキと速まった。

「そしたら、こうする言い訳ができるだろ。俺が温めてやるって」