かすみ草の夢

「夢の話を聞いたとき、すごく驚きました。
でも、私だっていうことは覚えていらっしゃらなかったみたいだし、確信も持てなくて、あの時は言えませんでした」

私がそう言うと、カンジ先輩は頭をかきながら言った。

「そういえば、実家、桜ヶ丘って言ってたものな。
あの時、『祥子んちと同じところだ』って思ったんだよ。
でも、まさか知り合いだなんて考えもしなかった。
世間って狭いな」


カンジ先輩は微笑みながら、ふと私の後ろにある窓に視線を向けた。

「あぁ、冷えてきたと思ったら、雪だ」

私も振り向いて窓を見た。