3月。桜が綺麗に舞っていた。


今日は卒業式。



あれからは沙織がいじめられてると助けてくれて、凛も観念したみたい。いじめは今となっては無くなっていた。




「沙織、本当にありがとう。沙織のおかげで私、昔みたいに元気になれた」

ニッコリして言った。

「いいってことよっ!」

沙織もまた、ニッコリしていった。


「高校でも、一人で頑張れる?」

「うんっ!ちょっと不安だけど、また新しい親友をつくって、その人と一緒に頑張るから。でも、大丈夫。沙織のことは、高校にいっても、大人になっても忘れないから!」

「忘れたら承知しないんだからね!」



私たちはこの日、最高の思い出をつくった。


もう、一生忘れることのない思い出を。










桜はどこまでも綺麗な花弁を咲かせていた。



同時に咲羅も、立派で、そして綺麗な花弁を咲かせていた。