「カツオー、携帯鳴ってるよ」


「今出ようと思ったのに! お前のせいで出る気なくした!」


「いいから出なよー」


軽くあしらわれる。
携帯を見ると、美智子ちゃんからだった。


「はいー?」


『あ、勝男くん?』


控え目な声で、そう言う美智子ちゃん。


「そうです、俺がカツオです」


『ふふふ、ねえ。 今日…予定あるかな?』


「今日? 特にないけど」


『あのね、イキナリで悪いけど遊んでくれないかな?』


「うんうん、遊ぼうぜー。 こっちおいで」


え?家に行っていいの?という美智子ちゃん。
そりゃあいいでしょう。


電話を切ると、まいまいがこっちを見てくる。


「美智子ちゃんとデート?」


「おうよ、今から来るってさー。 部屋覗くなよー」


「えー!覗きたいー!」


覗き趣味だもんな、まいまいって。


朝ごはんといっても、昼だけど。
なケーキをたいらげて、まいまいの部屋から自分の部屋に入った。