続☆侍先生!


「じゃ、良かったら俺の話聞いてもらえますか?」


「え? …ああ、いいけど」


森本に促されるがまま、進路相談室に向かった。


「なんか、最近悩んでるんすよ」


森本がそう言った。


「森本がか?」


「いや、まいまい…姫条のヤツです」


悩んでる?姫条が?


「『侍先生に好かれてる自信が無い』って」


…なんだそれ。


「毎日聞かされてるんですよ。 なんとかしてくださいよ」


「ああ…それはすまなかったな」


なんだ、この会話。


「先生、俺はもう…アイツの事は妹みたいな存在にしか思ってないっすよ」


「へ?」


「それが気になってたんじゃないんですか?」


…見抜かれてる。


やっぱ油断ならない奴だ、森本は。


「俺は今、吉川美智子ちゃん一筋ですから」


ニカッと笑う森本。
その笑顔に嘘は無いようで、なんとなく安心できた。


「俺の妹、泣かさないでくださいよ」


そう言って、手を振って進路相談室を出て行った。