しばらくしたある日の放課後、教室で侍先生を待っていた私を明石焼きくんが呼んだ。


「どうしたのー?」


「えっと、あのさ。 ありがとうって言おうと思って」


「お、まさか、澪ちゃんといい雰囲気になったとか?」


「いや、まだ。 …でも、仲良くはなったと思う」


明石焼きくんはそう言って、泥だらけの軍手を手から外した。


「制服土だらけだねえ。 頑張ってるんだ」


「うん、これあげるよ。 お礼」


明石焼きくんの手から差し出されたのは、プチトマトが入ったビニール袋。


「おー! ありがとう!」


「じゃ、まだ花壇の世話が残ってるから!」


しばらくしてから教室から窓の外を見ると、一緒に作業している明石焼きくんと澪ちゃんの姿。


澪ちゃんも、まんざらでもなさそうじゃん!
なんて思う。


信長神様!


あの二人の事も、どうかよろしくお願いします!!