「ねえ、明石くんって、部活入ってるの?」


澪ちゃんが、明石焼きくんに背後から話しかけた。


明石焼きくんはビックリしたような表情で、手にもっていた雑草をはらりと落とした。


「は、はいってないけど?」


澪ちゃんが明石焼きくんの隣に腰をおろして、草むしりをしていく。


「じゃあさ、良かったら園芸部入らない? 私も入ってるんだけど」


「え…俺が?」


「うん、このあいだ本かりようとしてたでしょ? もしかしたら園芸に興味あるんだったら、部活でもやってみないかなーと思って」


「え、えーと。 アレはその」


明石焼きくんはなにかうろたえている。
何をそんなにテンパってるのだろう。


「そ、その…気になってる子が、園芸好きみたいで…興味持って、かりようとしてただけで」


と、明石焼きくんが言う。


おお!もう言っちゃうのか!


「そうなの? 園芸部の子、とか?」


「ええ…と、その」


頑張れ!明石焼きくん!!