「あ!」


そうだ!いい事思いついた!
私はポケットから携帯を出して電話をかけた。


「あ、明石焼きくん? 今日ヒマー? ヒマだよね?」


決定付けるように言う。
幸い予定は無かったようで、呼び出した。


「おい。 勝手に呼び出すなよ」


「えへへー! いいじゃん」


どうせまた、おせっかいやく気だろうと、先生はため息をついた。


「あ、明石くん、来るの? じゃあ、図書館に本返した事伝えなきゃ」


「うんうん、だねー!」


ニコニコと答える。


「ねえ、明石くんって、何か部活はいってたかな?」


「入ってなかった気がするけどなあ」


「そっかあ」


「園芸部に、勧誘するの?」


「う、うん。 今週中にひとり入らないと、廃部になっちゃうみたいで…」


なるほどお。
同じ部活だったら、もっと話せる機会が増えるじゃん!


いいじゃんいいじゃん!


「大丈夫! きっと入ってくれるよ!」


変に自信満々な私を、侍先生が白い目で見ていた。


「口じゃなくて手をうごかせ、姫条」


「はあーい」


澪ちゃんも手伝ってくれて、草むしりは結構進んでいった。