「…なんか、はずい」 呉夜さんがそう言って、私から視線を外した。 そして、がたりと椅子を少し動かして私に背を向け、 「もう暗いから、はやく帰んなよ」 と言った。 もしや、 これは照れ隠し、みたいなもの、なのだろうか? そう、だったら、嬉しい。 すごく、嬉しい。