少し不貞腐れたような声でそう言った彼と、視線が重なる。 私は、恥ずかしくなって目を逸らしてしまいたくなる。 でも、逸らせない。 なんだろうこれは。 体のどこか深いところで、まるで本能のように、ずっと彼を見ていたいなんて想いが湧いてくる。 ああ、もう。なんだろう、本当に。 誰かを好きになるのって、こんなに甘ったるくて、理性もきかなくなるものなのだろうか。