「あの…このアップルパイ、絶対2人じゃ食べきれないと・・・思うんですが・・・」


おっきいおっきいアップルパイ


今食べたのだって、1人1切れづつ。

2人じゃあ、いつまでたっても食べきれない…気がする


「あー…考えてもなかったねぇ…確かに、余っちゃうわね…」


腕組みして真剣に考えてる山下さんを見てるとつい笑っちゃう。


すごい真面目に悩んでるから。


「お隣さんの鈴木さんご夫妻にでもあげちゃう??」


眉間の皺をとった山下さんが聞いてくる。

いい案、だと思う。



「うん。多分、2人じゃ食べきれないもんねー」


思い立ったら、即行動!!


アップルパイの半分をお皿に取り分けて、マンションの隣のお部屋の鈴木さん家へ。



インターホンを押すと中からおばちゃんのはーいっていう明るい声。