「今日の健診で性別分かったよ」


「マジ? どっち?」


「教えない」



赤ちゃんのことは、母親の私が一番に知ることができてイジワル和人に少しだけイジワル仕返してる。



「サクラ! 教えてって!」


「寒いから早く帰ろ! お腹の中の“王子”が風邪ひいちゃう」



私の言葉を聞いて和人は嬉しそうに笑って私のお腹に触れた。



「俺が触るときは動いてくれないんだよね……」


「和人のこと嫌いなんじゃない?」


「……最近、俺が手を出せないと思って強気だよね?」


「ばれた?」




ムスッとする和人がおかしくて笑ってしまった。