「本当に……今から仕事じゃきゃ、サクラを家に連れて帰りたいよ」



体を離して右手で私の頬に触れてきて優しく見つめてくる。



「私も。でも明日会えるよ」



寂しいけどもう時間。できるだけ明るく振る舞う私の唇にキスをして耳元で囁かれた。




「サクラ、愛してるよ……」






――“愛してる”




初めて……言われた。





涙が頬を伝って、胸がいっぱいになって反応できなかった。