連絡しようと思えばできるの。


和人の番号……私、忘れてないよ。和人からもらった名刺だって大切に持ってる。


電話をかける勇気が出ないのは……。和人も番号を変えてたら。本当に私たちのつながりはなくなる。


次々とあがる花火にまわりは歓声をあげる。


私はただ、空を見上げて涙でぼやける花火を見つめていた。


「なんで泣いてるの?」

「え?」


いきなり声をかけてきた相手……。


「……なんで……?」