そのうち薄暗かった空も日が暮れて、会場には少しずつ光が灯り出した。 ガードレールを背に当てて、空を見上げた瞬間……。 真っ暗な空に咲く、大輪の花。 「……っ」 自然と頬に涙が伝う。 会いたい。 会いたい。 和人。 もう、私。 限界だよ。 和人と付き合うことが限界だと感じて、自分から離した手……。 今は、和人がいないことに限界を感じる。