最後の一段を登りきると、一望を見渡せる道路に出た。
「やっぱり人はいるかぁ」
数組のカップルと家族連れが、すでに場所を陣取っていて、花火があがるのを楽しそうに待っていた。
やっぱり私って単純かな……。私たち、別れてなかったらここから花火を二人で見たのかなんて……。
今となっては、和人がどこを調べてくれていたのか分からないけど。
一人なのは私くらい。まわりから見たらかわいそうな奴に見えるかな。
本当にかわいそうな奴だからどう思われてもいいけど。人目なんて気にしない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…