いつもと変わらない教室。

朝から磨莉亜の取り巻き達の高笑いが響く。


それを聞きながら、ボーッと日向ぼっこをするのが、私の朝の日課になっていた。


それは本当に突然だった。



「転校生だぞー!」


教室に入ってきた先生が、いきなり声高々に言った。


教室がザワつき始める。


「女!?」


「えー?イケメンがいい!」


先生は皆の言葉を聞きながら、ニヤニヤ笑っていた。


チラッと磨莉亜を見る。


どんな反応してるのかな?


まったく興味がないのか、大きなアクビをしている。


それに、ちょっと安心してしまった。


「入れー」


先生の声に反応して、皆一斉に出入口を見る。


入ってきたのは女の子で、男子からは歓喜の声が上がる。


先生の横に立ったその子は、落胆の声を上げた女子ですら見とれるほどの美貌の持ち主だった。


肩までに揃えられた黒髪・雪のように白い肌・苺のように赤い唇・大きな黒い瞳。


『白雪姫』がいたら、こんな感じ…かな?


でも…なんか…知ってるような…