「バカだよね。深町は彼とは別人なのにね。
でも、もらったクッキーを他人にあげる深町を見て……中学ん時のこと思い出してさ。
自分がされたみたいにショックだった。
いらないんなら、最初から受け取らなければいいのに!って」
「あー……うん」
たしかに……と小さく呟いて、深町京悟はどこか遠くを見つめた。
「でも、今思えば、深町にも深町なりの事情があったんだなぁ……って。
カカオアレルギーだなんて、知らなくて……。
深町のこと最低な男だって決め付けてた。
ほんとごめんね」
もう一度頭を下げた。
「いや、桃ちゃんは悪くないよ。
たしかに、食えないなら、そう言って、突き返せばよかったんだよ。
オレの場合、問題は別のとこにあんだよね」
「別のとこ?」
「うん。
オレ、カカオ以外にも、アレルギー反応みたいなの起こすツボってのがあってさ……」
「アレルギーを起こすツボ?」


