「う……」 焦った。 まさか、深町京悟のことを見ていた、なんて言えないし。 「い……いただきます」 本音を隠すために、そう言うしかなかった。 「よし。食え食え」 て、上からものを言う深町京語。 お前は殿様か。 なんて心の中でツッコミを入れつつ、空いている左手でつまようじを持つ。 勢い良くたこ焼きに突き刺す。 だけど、右利きのあたしは上手く運べず、お皿の上で落としてしまった。