「今年も始まりましたー! ミス栄星高校コンテスト!」 マイクを使った司会者らしき人の声も聞こえてくる。 「あ。ミスコン始まったんじゃない?」 ほら、とあたしは中庭を指差す。 中央にステージがあって、それを囲うようにたくさんの生徒が集まっている。 さっきの桂木さんと深町京悟の会話を思い出す。 そういえば桂木さん、「応援しにきて」って言ってたよなぁ……。 ツンツンと深町京悟の腕をつつく。 「ねぇねぇ。どうせ北瀬川先生が来るまでは何もできないんだし……。ミスコン見に行ってみる?」