シールを掲げて、深町京悟が首をかしげる。



そう聞かれても、あたしにわかるわけない。



「さぁ。さっぱりわかんない」


「それを北瀬川が教えてくれるのかな?」


「んー……そういうことなのかなぁ」



北瀬川っていうのは、ヒント②に書かれていた現国の先生のことだ。


【道に迷ったら北瀬川先生に尋ねるべし】

ってヤツ。



たしかに今あたし達は八方ふさがりだし。


そのことを、“道に迷った”と例えられないわけでもない。



「とりあえず、職員室でも行ってみよっか?」



そうたずねられて、あたしは「……うん」と首をたてに振った。




ところがすぐに肩透かしをくらってしまった。