どこまでもまっすぐで正義感の強い女の子は


オレが必至に取り繕ってきた壁を乗り越えて……


何重にもかけていた鍵を、いともたやすく開けちゃったんだ。




「さて…と」



うーんと伸びをしてから……

オレも一歩、踏み出す。



きっと恥ずかしそうな顔してトイレから出てくるであろう彼女を迎えに行こうと思った。



そしたらまたからかってやるんだ。


次はどうやっていじめてやろうかな。



真っ赤な顔して、すげーリアクション見せてくれるかな……。


とりあえずご要望のあったチューが先かな……。


いや、ここはあえて、おあずけにして焦らしてみる?




そんなことを想像すると、また笑いがこみ上げてきた。



「って、あれ?
オレってやっぱ何気に鬼畜キャラじゃん……」




The End