次の瞬間には、彼の体はふわりと舞い上がる。
軽い身のこなしで、あっという間に窓から外に出てしまった。
「え? 何? どうしたの?」
あたしの質問には答えずに、深町京悟は中庭に向かって走り出す。
だけど数歩走ったところで、立ち止まり振り返った。
あたしのことを指さして、睨む。
「すぐ戻ってくるから!
告り逃げとかマジで許さねーからな。
そこ、絶対動くなよ!」
それだけ言うと、あっと言う間に走っていってしまった。
その姿を呆然と見ていたあたしは、ハッとわれにかえる。
そうは言われてもやっぱり恥ずかしい。
てか無理!
やっぱりここは逃げるしかない!
そう考えて、また廊下を走りだした。


