「あれは、正義感なんかじゃないよ……」



そう呟くあたしに、「ん?」と、深町京悟は首をかしげる。





「ううん。なんでもない……」



首をブンブンと横にふる。




すると、深町京悟は指でチョンチョンと、あたしの手の中にあるカードをつついた。



「桃ちゃん? それ見せて?」



鍵のありかを示すヒントが書かれてあるカード。




「あ、うん」


あたしはそれを手渡す。


カードを開いた深町京悟は眉間にしわを寄せ、めずらしく険しい表情をした。




「……なんだ、これ?」