「で。 そんな時に京悟のことを知ったの」 ちょっと恥ずかしそうに前髪を触る桂木さん。 「入学してすぐに、うちの学年にまで噂が広がってた。 すごくかっこいい新入生がいるって。 で、あたし思ったの。 『見つけた』って」 「え?」 「直感で“同類”だ……って感じたの。 彼ならあたしの寂しさをわかってくれるはず……って思った」