桂木さんはひとしきり笑ってから、ハァ……と息を吐き出した。
「いつからかな、こんな風になっちゃったの」
そしてちょっと寂しそうな表情でポツポツと言葉をつむぐ。
「中学ん時にね。
友達の彼氏が、あたしのこと好きになっちゃったの」
「うわっ。ややこしそう……」
思わず顔をしかめたあたしを見て、桂木さんは「でしょー?」と笑う。
「今思えば、その頃から女子があたしを見る目が変わったなーって感じ。
『桂木花は友達の彼氏を平気で取るずうずうしい女。しかも、気のあるそぶりして男の子を落とすのを楽しんでる』みたいな噂が立って……。
イメージって怖いよね。一度定着しちゃうとみんながそういう目で見るの。
あたし、男に媚びたことなんか一度もないのになぁ……」


