昨日は一緒に鍵を探したのに……。 急に、こんなにあからさまに無視することないじゃん。 深町のバカ……。 去っていく後姿をじっと睨んでいたら、晴香がひょいと顔を覗き込んできた。 「気になる?」 「え? 何言ってんの? そんなわけないじゃん」 あたしは慌てて歩き出す。 「深町が誰を探してたか、気にならないの?」 「別に。気になりません」