「はい。撮ったよ」 あたしは笑いそうになるのをこらえながら、携帯を持ち主に返す。 「ありがとうございます~」 ペコペコと頭を下げると、1年女子達はまたキャーキャー騒ぎながら、廊下を駆けていってしまった。 「失礼なヤツには天罰を!」 深町京悟は、去っていく彼女達に向けて、外人がするみたいに中指を立てた。 そんな彼にあたしは声をかける。 「ムカついてたなら、止めることなかったのに」