そう言って、目じりをひっぱって見せる。
「目の前にフィルターをかける……みたいなイメージ。
どんなこともできるだけぼんやりとしか見ないようにした。
そんなことしてたら、なんか、何も考えてない、いい加減なヤツっぽくなってきて……。
ああ、もうこのキャラでいいや……みたいに思ったんだ」
「勉強も……わざと手を抜いたの?」
「うん、まぁ、そういうこと。
全教科において、オレの能力がいかされるわけじゃないけど……。
暗記さえすればいい教科なんかオレにとったら楽勝で。
ずるい気がしてさ。
高校入ってからは……真面目にやらなくなった」
「そっか……」
あたしはもううなずくことしかできなくなっていた。


