「ひき逃げ犯は……オレの同級生の父親だった」
「え……」
想像もしていなかった内容に、あたしは言葉を失う。
「オレ、あの時……。
去っていった車の色や形はもちろん。車種、ナンバー、全てを正確に記憶してた。
ひき逃げなんか絶対に許さないって正義感振りかざしてさ、得意になって全部証言した。
すげー驚かれた。オレの記憶があまりにも鮮明だったから。その時に知ったんだ。自分の能力は特別なんだって」
「うん」
「最初は浮かれてた。オレ、すげーとか思って。だって、オレの証言で犯人すぐ捕まってさ」
「うん」
「けど、捕まってわかった。同じクラスのヤツの……父親だって……」


