だけど、あたしはそういうキャラじゃないから。 感情をごまかしたくて、わざと明るく言った。 「最後はふたりで並んでゴールしようよ」 「いいね、それ」 いっせーの……っと、声をあげ ピョンって軽くジャンプ。 まるで目には見えないハードルみたいなものを飛び越えるみたいに あたし達は、ふたり同時に迷路から抜け出した。