「聞きたいことがいっぱいって顔してるね」 その口調は、いつもと変わらないものだったから、あたしはほんのちょっとホッとした。 「後でちゃんと話すよ。 けど、今はそれどころじゃないだろ? とにかく行こう」 ぐいと手をひっぱられ、あたし達はまた動き出す。 「ちなみに、あと、何分?」 「えと、あと1分ぐらいだと思う」 胸元で揺れる懐中時計を確認した。 「じゃ、あとは余裕だな」