女王の庭園をイメージしているのか、迷路の壁面は緑色に塗られ、真っ赤なバラが描かれていた。
中には、庭師が塗りそこねた、白いままのバラも……。
物語が忠実に再現されてるな……なんてあたしは、ヘンなところに感心していた。
「……ねぇ。自信、あるの?」
「さぁ。どうだろうねー」
一歩前を歩く深町京悟。
あたしの質問に、無責任な答えを返してくる。
「ええっ? 何それ?
さっき、頭に入ってるって言ってたじゃん!」
「いや、頭には入ってる。
けど、このペースだと、実際3分はきついかも……」
だから……と、彼は振り返る。
「ペースあげる。
走るから、ついてきて」
その瞬間、手錠をひっぱられ、体がよろける。
「ちょ、ま、待ってよ!」


