携帯を閉じて、深町京悟の顔をもう一度チラリと見る。 相変わらず涼しい顔しちゃって。 女の子みたいに長いまつげや、キメの整ったつるつるの肌が本当に王子様みたい。 寝息までピンク色してそう。 どこまでも整ったその顔がなんだか悔しくて、 ギューって鼻をつまんでみる。 「深町! 起きてよ! もう、お昼だってば! ねぇ、北瀬川先生、来てるよ、きっと」 「いてっ」 顔をしかめながら、深町京悟がうっすらと目を開けたその時、 屋上に誰かの声が響き渡った。 「こらっ そこで何やってる?」