と訴えかけてみるものの、深町京悟は「無理無理」と首を振る。 「まぁ、やるだけやってみてもいいけど、多分無理。 ルパンじゃあるまいし、オレそんな技術持ってないよ。 開けられるのはここの鍵だけだもん」 なんて言いながらもすごく手馴れた感じで針金を鍵穴に差し込む。 これはきっと常習犯なんだなとあたしは確信した。 だけど。 鍵穴を覗き込んでいた深町京悟が首を傾げる。 「……あれ?」 「どうしたの? 開かないの?」 「あ、いや、そうじゃなくて……」