「んも………シンったら、相変わらず勝手に決めちゃって………」
左肘で俺の腕をツンツン突っつきながら、唇を俺の耳元に寄せ、囁く。
「今夜、大丈夫なんだろ?」
エリの左手の上に、俺はそっと自分の右手を重ね、ゆっくりと指を絡めた。
「………ん」
こくんと小さく頷き、俺の肩にもたれかかる。
そんな仕草も、
芳(かぐ)しいコロンの香りも、
甘い声も。
たまらなく愛おしい。
何でここでなんだよ?
ホテルに着いてからにしろよ。
その誘惑するような仕草は………。
俺はたまらず、右側に委ねられた愛しい女性(ひと)に、口づけた―――――



