手を掴んだものの
言葉が出ない
目が暗闇に慣れて
結可子の姿がぼんやりだが
見えてきた
結可子は俯いたまま
泣いていた
二人の間には
ただただ
沈黙という時間が
流れるだけ
その間
俺は
結可子と出逢ってからの事を
思い出していた
意見がぶつかって
よく言い争いになる
しかし
どんな時も
俺のそばにいて
言葉は素直じゃないけど
いつも俺の心配してくれてた
手料理でもてなしてもくれた
親身になって
俺の話を聞いてくれた事も
いつも俺のそばにいてくれる―――――
当たり前の事だと思っていたけど
その“当たり前”に甘えていた
何故なら俺も
心の奥底では
結可子との関係が壊れるのを
怖れていたから―――――



