どういう事だよ?
“だ…だってお前………あの準教と……………”
妻子持ちの準教と付き合ってるんじゃなかったのかよ。
何だよ、俺の事が好きとかって………。
“………そんな…先のない恋愛なんかしたってしょうがないでしょっ!!………どんなに好きだって、逢うのはいつも夜。場所だって、彼の車の中かホテル。普通に太陽の下で、手を繋いで歩くなんてできない………”
“……………”
“何度も別れ話をしても、彼があたしを求めてくる………あたしもそれに流されて………水嶋にだけなんだよぉ………あたしが不倫してるって話をしたの………水嶋だけなんだから………”
そう言って結可子は、俺の胸に顔を埋めた。
そっと、優しく。
俺が乱した彼女の短い髪を、何度も撫でる。
“……………言えなかった………水嶋が好きだなんて……水嶋には彼女がいたし、近すぎる存在だったから………言ったらきっと、今の関係が壊れる………それが怖かった………”
胸が、結可子の涙で染みていく。
胸の奥の奥まで、涙が。
沁みていく。



