ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】



結可子の髪を乱しながら、本能の赴くままに舌を挿れ、貪るように口内を掻き乱す。


我を失くし
理性を捨て
呼吸を忘れ

別れた彼女の幸せそうな顔を
俺の記憶から消去させたくて


でも、瞳を閉じて浮かぶのは
別れた彼女の顔―――――




ダメだ………

消えろよ
消えてくれよ

結可子にキスしたって、
そう簡単に記憶が消せるワケねぇねのに………

キスした以上
理性が抑え切れない

止まらねぇ…………


結可子の胸を鷲掴みにし、服の上から揉み上げる。


加速度つけて
心臓の鼓動が
愛撫が早くなる

シンコペーションする


キスに夢中になり、ふっ………と意識が飛び、唇が僅かに離れた瞬間―――――



“………やっ!”

“いでっっ!”


結可子が持ってたミニボストンが、俺の左頬を直撃。

その衝撃で、頭ン中で鐘ガンガン鳴り響く。
泥酔状態の頭には酷な一撃だった。


“………やめてよ、やめてよぉ………水嶋ぁ………”




泣きじゃくり、何度も俺の胸を、両拳でドンドンと叩く。
悲鳴にも似た声。

初めて聞いた、結可子の泣き声。



その声で、俺は我に返った―――――