加東結可子は、俺が診断士の資格を取るため通っていた中小企業大学校の診断士養成課程で同期だった。 80名の同期生の中で、女性はたった一人。 彼女だけ。 まさか、ここで。 “運命の悪戯”と言うにも、程がある。 違う道を歩んだ俺達なのに。 中小企業大学校の同期生として再会するなんて。 ――――――結可子は。 俺の大学時代の元カノだった。 シゲさんはこの事実(かこ)を、知らない。