―――――そんなトキ、ノブにメールしてしまった。
弱いな、アタシ。
ノブにいつものように他愛のないメールをしたつもりでいたんだけど、彼は感づいたみたいで。
“いつもとメールの感じが違う気がするけど、どした?何かあった?”
すると、間も置かず直ぐさまノブから電話がかかってきた。
“何かあったのか?いつもとメールの感じが違ってたから気になって………”
仕事のコトとシンのコトでダブルパンチ受けていたアタシには、そのさりげない優しさが、効いた。
つい、ボロボロと電話越しに泣いてしまった。
ノブは、アタシの話を聞いてくれた。
最後まで、ずっと聞いてくれた。
電話の向こう側で相槌を打つノブが、アタシのすぐ隣にいるような。
そんな感覚だった。
“水嶋さんも試験間近で、神経がピリピリしてるんだろうな。俺も教員試験や採用試験前は気が立ってたしな………身に覚えはある………”
確かに。
アタシも美容師の国家試験のトキは、緊張と焦りとでイライラして、家族とケンカになったっけ。
“でもなぁ…”と、続きがあるコトを予告する、ノブの一言。
“自分が苛立ってるからって、結婚前提に付き合ってる彼女に対して、邪険に扱うってのはどうかと思うんだけどなぁ………相手の気持ち、少しは考えたらいいのに………あ、ゴメン。言い過ぎた………”
“ううん………”
アタシはそう言って、ノブには見えないの解っていながらも首をぶんぶんと横に振った。
ノブは、こんな感じで生徒に接するのかな?
高校のトキにこんなに親身になってくれる先生がいたら………。
ノブの生徒はシアワセだよね、きっと。



