―――――ノブが、宮城県教員採用試験に合格した日。
すごく嬉しかった。
やっと夢が叶ったって。
なのに………。
あなたから吉報を聞いた直後、自分が白血病だと告知されました。
それからノブには勿論、圭佑さんにも黙って入院。
医師からも“半年頑張れば大丈夫”って言われてたし。
頑張って加療していました。
そして、12月。
病室で観ていたテレビ。
そこには、SENDAI・光のページェントの点灯式の模様が流れていた。
この世のものとは思えないほど、幻想的な光に包まれた街。
あの光のトンネルを、ノブと一緒に歩いてみたい。
ノブが生まれ育った場所を、この目で見てみたい。
まるでサンタクロースのように、その夢をあなたは叶えてくれた。
クリスマスイブに、最高のクリスマスプレゼント。
私はあの光のページェントの下であなたに抱き締められたこと。
キスしたこと、結ばれた夜のこと。
私があなたの前で初めて、素直になれた。
死んでもいいって思ったくらい、嬉しかった。
本当に、嬉しかった。
ノブとの思い出があれば、あの温もりがあれば。
私はそれだけを胸に生きていける。
ノブはもう、ひとりで大丈夫。
そう思ったら、私の足は東京へ向かっていた。
もう会わないほうがお互いの為だと思い、
唯一の連絡手段であった携帯電話を解約した。
ノブの声聞いたらまた、あなたの元へ行ってしまいそうで。
想像以上にあなたをどんどん好きになっていく自分が怖かった。
優しい圭佑さん。何事にも真っ直ぐで一生懸命。
彼を思うと、胸が苦しかった。
今まで私を支えてくれた大切な人だから、これ以上裏切りたくなかった。
赦(ゆる)してなんて言わない。
寧(むし)ろ、軽蔑して下さい。



