指定席に腰を降ろし、荷物を膝の上に抱えながら、窓際で雨の東京を眺めていた。
窓ガラスに映る、魂の抜けた男が一人。
虚ろな目ぇして。
まるで、死人だ。
茉莉子………
茉莉子の死に顔は、きっと、綺麗だったんだろうな………。
ハルヒから渡された、茉莉子からの手紙を開けてみることに。
彼女らしく、丁寧に封緘されている上に、俺の手が震えてしまっていて、開ける時に少し破けてしまった。
便箋も、封筒と同じくオフホワイト。
二つに折り畳まれた便箋を開けた瞬間、微かだが、茉莉子の香りが鼻腔を優しく擦り抜けた。
ジャスミンティ………?
そんな事を考えながら、手紙に目を通し始める。



