「―――――ありがとうございます………お言葉に甘えて………」
彼の元に駆け寄り、深々と頭を下げた。
「じゃ、荷物は後部席に入れて。助手席に乗って」
「はい………」
40半ばのプロフェッサー春日。
フツーならば、“中年のオッサン”の部類に属してる年齢。
なのに、ラルフローレンのブルーのピンストライプのシャツに、穿き込んであるDIESELのジーンズ。
若い。
大学では見たことのないスタイル。
いつもはお決まりの白衣、着てたからな………。
妙に新鮮。且つ、似合う。
しかも、ムカつくくらいに身長も高く、やること為(な)すことスマートで、クルマもBMWの7シリーズだし………実家で新築一軒建てられるわ。
まあ、あの大学自体がお坊ちゃん大学だし………。
イヤミだな………全てにフィットしてるのが。
それにしても俺の親、よくここに入学することを了承したもんだ。
これまた今更だけど。
俺は、そんな余計な事を考えながら、荷物を入れ………助手席のドアをゆっくりと閉めた。



