友人や女どもに“誰か付き合っている女がいるのか?”と散々きかれた。
もう、耳にタコだ。
しかし、俺はどんな時も“いない”と答えた。
実は、茉莉子からの三つの約束があった。
1“茉莉子の事を、誰にも言わない”
2“茉莉子の素性を、知ろうとしない”
3“茉莉子を、好きになったりしない”
最後、3番目を聞いた時、俺は思わず、
「大丈夫だって。以前までは、ところ構わず押し倒して茉莉子を剥き出しにしてやりたかったけど、俺、今は女自体に飽きたから~心配すんな!」
そう吐いて俺は笑い飛ばした。
「なら、いいんだけど………」
長い黒髪を翻し、茉莉子が俺に背を向ける。
“なら、いいんだけど………”
何故か胸に刺さるその台詞………。
―――――今、俺が茉莉子を意識したら、ダメだ。
茉莉子とは進展も後退もないまま、俺は大学4年になった。



