「………なあ?」
「…………何?」
「ケータイ。昨夜、自分のケータイに俺の番号入れたんだろ?『遅い』とか、『いつまで待たせんの?』とか。フツーあるじゃん?!………俺のケータイに何でかけなかったんだよ?」
「………あれ?茉莉子?」
彼女がもそもそっと、ゆっくり布団に潜って、目から上だけ顔を覗かせる。
一度、俺の方を見たが、すぐに視線を逸らされた。
一体、どうしたってんだ?
「………………それが………」
「………ノブのケータイに、あたしの番号は入れたけど、自分のにノブの番号入れ忘れて………電話、かけられなかった………」
ぶっはははははははははははははは!!!!!!!!!!
バン!!!!!
「ちょっと!!消灯の時間過ぎてるんですよっ!!静かにして下さいっ!!」
……………一瞬の出来事だった。
俺のバカ笑いが原因で、巡回中の看護師に、一喝。



