「………俺さ、東京の大学の教育学部に入ったんだけど、別に入りたくて入った訳じゃなかったんだ………。何か、仙台から出たかったっつーか、単に東京に憧れてたダケっつーか………」
「ん………」
「で、大学行っても、これっつー目標なくて、バイトと遊びの繰り返し。相変わらずチャラチャラしててさ………」
「ん………」
「教育学部に入ったのは、俺の成績で入れる学部がそこだったのと、一先ず卒業すりゃあ教員免許は取れるから、後は採用試験通れば教師にでもなれると思って………単純な理由」
ノブは、渇いた笑いをしながら、アタシから手を離し、その手をカフェ・アメリカーノに持ち替え、啜った。
アメリカーノの容器の汗が、テーブルにポタポタっと滴が落ちる。
―――――そうだったんだ………。
結構いい加減な気持ちで大学選んで、遊んでたんだ………。
4年前のクリスマスイブに会ったトキは、まさにその“いい加減”なトキだったんだろうな……。
そんなコトを考えながら、彼の話を聞いていた。



