ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】



「あ~あ~衣理ったら、また泣いてるってば………」

栞を凝視したまま、アタシはまた、涙を零していた。

チャコに言われるまで、泣いていた事自体分からない程。

アタシはシンのコトで頭がいっぱいだった。


「―――――プロポーズされて、嬉しかったことは事実だろうけど、彼が診断士の資格取るまで時間あるだろうし。衣理、少し考えた方がいいよ………」

低めの声で栞が言った。
瞬きもせず。

アタシは、涙で濡れた目頭、頬をハンカチで押さえながら、

「―――――考える………って?」

栞に返す。


「決まってんじゃん。衣理カレとの結婚だよ」